水と環境

自然の水

 自然界における水は、その形を変えて絶えず移動している。海洋や河川の表面からばかりでなく、動物や植物の表面からも呼吸や蒸散により大気中に水蒸気となって蒸発し、降雨や降雪によって地表へもどる。地表では河川を流れる表流水と一部は地下へ浸透して地下水となる。このような循環の過程において、降雨では、大気中に浮遊するじんあいや細菌との接触による影響をうける。また、地下水には一般に有機物や無機物を溶解含有しているのが普通である。このように、我々が日常接する水は蒸留水とは違うので、自然の水を利用するにあたっては、よく水質をたしかめ目的に応じた処理をすることが必要となる。特に飲料として使用する際は、直接人体に影響を及ぼすので、水質に関する厳重な管理が行われている。
 自然水の水質が良質であれば、一定の水質を維持するための処理も容易であるが、自然水の水質が悪い場合は処理の過程も複雑で難しくなり、単位当りの水の単価も高価なものとなる。人口の集中する大都市や工業地域において良質の自然水を大量に確保することは容易ではない。大都市や工業地帯周辺の河川や湖や地下水は、いろいろな形で汚染され易いので水の処理も問題となる。良質の水を確保するには、自然水を汚染させないように注意を払うことが重要なこととなってきている。

水の物理的性質 ☆

 水は、温度と圧力により固体、液体、気体(水蒸気)に変化するが、1気圧のもとでは、凝固点は0℃、沸点は100℃である。この場合、氷の融解熱は79.7kcal/kg、水の蒸発潜熱は539kcal/kgでそれぞれ相(又は態)の変化が行われ、0℃~100℃の間では液相を呈していることになる。
 水の密度は表2.4-1におけるように、温度の上昇にしたがって減少するが、最大密度は1気圧のもとでは4℃であり、4℃以下では容積が増加し0℃で氷になると、その容積は液体の場合の約10%増になる。
 1kgの水を14.5℃から15.5℃まで、1℃温度上昇させるために必要な熱量を1kcalで示し、熱量の基準単位として使用されている。1気圧の圧力における水の比熱を表2.4-2に示す。水の比熱は50℃程度までは温度の上昇とともに減少し、それ以上の温度では増加する。

表2.4-1 水の比重量、比容積
温度 ℃ 比重量 g/cm3 比容積 cm3/g
0.99987 1.00013
4 1.00000 1.00000
20 0.99823 1.00177
40 0.99225 1.00781
60 0.9852 1.0170
80 0.9718 1.0288
100 0.9583 1.0434

表2.4-2 1気圧における水の比熱
温度 ℃ 熱量 kcal/kg・℃ 温度 ℃ 熱量 kcal/kg・℃
1.0077 40 0.9984
10 1.0015 60 0.9997
14 1.0000 80 1.0026
20 0.9991 100 1.0073

表2.4-3 気体の水に対する溶解度
気体 0℃ 20℃ 40℃ 60℃ 80℃ 100℃
空気 0.0288 0.0187 0.0142 0.0122 0.0113 0.0111
酸素 0.0489 0.0310 0.0230 0.0195 0.0176 0.0170
炭酸ガス 1.7010 0.878 0.530 0.359 --- ---

 水に溶解する気体の体積と水の体積との比を溶解度という。1気圧の圧力における各種気体の溶解度を表2.4-3に示す。表からわかるように気体の溶解度は温度の上昇と共に減少するが、圧力の上昇に対しては、ほぼ比例して増加する。

水の科学的性質

水の科学的性質は日常の水利用の観点からすると、かなり重要な問題を含んでいる。

※編集中





  • 最終更新:2010-02-02 09:59:35

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